2016年12月17日土曜日

回想 沖縄・冬の旅(12月11日) 【絶海の孤島・大東諸島へ 那覇-北大東フライト・北大東島到着編】



2016年12月11日 那覇の朝、おはようございます。
今日も見上げると青い空。今日も暑くなりそうだね。



昨日よりもちょっと早めにホテルを出発、一旦荷物を預けに旭橋駅から空港ターミナルへ。

今日から旅も後半。いよいよ憧れの大東諸島へ。

まずは北大東島へ向かう予定だが、そのフライトは午後。
それまでは昨日同様、那覇基地で開催中の「美ら島エアーフェスタ2016」の会場をチラッと覗いていくことに。





赤嶺駅で隊長と合流。
昨日到着のフォロワーさんもお誘いし、計5人で開門の列へ。みんなで並べば暇しない。

今日もお世話になります

開門に並ぶ理由は…やっぱり歓迎のエイサー。並んだ人だけの特典だ。





「飛行安全の誓い」


メインストリートを下って、エアーフェスタ会場内に到着。
午前中はフライト展示もないため、若干人出は少ないかも。

今日もひととおり展示をチェック。

304飛行隊のパイロットさんが基地内を周遊してPR活動中

ブルーインパルスのサイン会は本日も開催中

ブルーインパルスのサイン会は今日も大人気。
先ほど一緒に並んでいたフォロワーさんの母上も隊長のサイン列に並んでいる。昨日は同郷のパイロットさんからサインを貰ったそうでご機嫌のご様子。今日もいろんな話が出来るといいですね。


陸上自衛隊の入浴支援施設を利用した「足湯」

ブルーインパルスは今日も午後からフライト
見たかったなぁ…

今日もF-15はスクランブル発進
国境最前線基地の実際現場

ステージにはアイドルサンタさん


昨日もお邪魔したJTAブースに立ち寄ると、先日導入されたJTAの新型旅客機「Boeing 737-800」製造・デリバリーフライトのビデオが流れている。
その映像を私とブースにいた737-400のパイロットさんとの2人で見るという贅沢な時間。

「この映像は737-800だけど、私は737-400(※現在のJTA主力機)の第1号機をアメリカからハワイ・マジュロ・グアム経由で日本へ運ぶデリバリーフライトを担当・操縦したんですよ」

これから行く大東島も私の憧れの島だが、このマジュロ(マーシャル諸島)も一度行ってみたい島。島での思い出やデリバリーフライトのエピソード、最新鋭機737-800のこぼれ話(?)、また日頃のフライトについてなどいろんなお話を聞くことが出来た。

「乗員の中には早く737-800に移行したいって人もいるんだけど、僕はJTAから737-400がすべて退役するまでこの機種の機長を続けたいなぁ。やっぱり思い入れがあるからね…」

これまでの私の沖縄旅行の多くを支えてくれたフライトはJTAの737-400。これまでも、そしてこれからも宜しくお願いします。



時刻は12時前、ここでエアーフェスタ会場から離脱。
2日間お世話になりました。


JAL側のツリー
ボクもプレゼント欲しいな

ANA側のツリーには、禁断(?)の赤色の飾り
広報に怒られる…?


緊急発進のイーグルが帰投
その奥には埋め立てが続く那覇空港新滑走路
この滑走路の埋め立てには文句が出ない

A&Wでランチを済ませ、伊丹便で北陸へ帰る友人とはここでお別れ。


ここからは離島ひとり旅。まず向かうは「北大東島」へ。

ここで北大東島・南大東島航空路線について簡単に説明。
両島へは那覇から琉球エアーコミューターによる直行便が運航されているが、そのフライトパターンがちょっと変則的。

まず北大東島には1日1往復あるのだが、その往復どちらかは南大東島経由。
旅行時のスケジュールでは
  • 金・土・日・月 「那覇→北大東→南大東→那覇」
  • 火・水・木 「那覇→南大東→北大東→那覇」
と、往路・復路いずれかが南大東島を経由する。
また南大東島には那覇-南大東便が午前中にも1往復あり、こちらは北大東島を経由しない。

我々のような本州の地方空港利用者からすると、本州間のフライトスケジュールによっては乗継のために那覇で1泊する必要が出てくるという、訪問者泣かせの航空路線なのだ。

ただ南大東島へは午前・午後と2往復あるので、北大東島と比べるとアクセスが容易。そのため南大東島のみに滞在し、北大東島を素通りするパターンで旅行する旅行者も多い。

引用:JAL時刻表 2016年10月30日~2017年1月6日
大東諸島への旅は、このフライトスケジュールを攻略することから始まる


今日の那覇-北大東線は満席。
ただし先述のフライトスケジュールにより、全員が北大東空港への乗客ではなく、南大東空港に向かう人も含まれている。

周りを見回すと…観光客らしき乗客は私だけ?
島の住人や島の中学生団体、スーツや作業服姿の人など、この航空路線は那覇と島とを結ぶ重要な生活路線だ。


時刻は13時30分、バスでいよいよ搭乗機へ向かう。

搭乗機は今年導入されたばかりの最新鋭機「Bombardier DHC-8-401Q Dash 8」、通称Q400CCだ。
このQ400CC、貨物室拡張型のカーゴコンビで、貨物室がこれまでのQ100と比べて2.5倍に。世界初の仕様機でこの琉球エアコミューターがローンチカスタマーとなった機体だ。

12/11 RAC847 OKA-KTD Bombardier DHC-8-401Q Dash 8 Cargo Combi
JA82RC

北大東島へのフライトの様子は動画でどうぞ








タクシー中、那覇基地航空祭会場の横を通過
ブルーインパルスもバッチリ

12/11 MM35 KIX-KHH Divert to NAHA due to Aircraft Trouble
エアボーン後、那覇空港にアプローチするピーチのA320が撮れた
後で調べてみると…どうやら関西空港から高雄に向かっていたようだが、機体トラブルで那覇に緊急着陸した模様

アメリカ海兵隊 普天間飛行場

久高島

FL190を順調に飛行。
機内ではさんぴん茶のサービス。窓の外に夢中になっているとCAさんが「これは新しい機体なんですヨ」と自機自慢も忘れてない。


降下が始まり北大東空港が近づく。
まずは南大東島が見えてきた。飛行コースからもキャンセルIFRしているのが分かる。

南大東島上空を通過

続いて北大東島上空へ
ご覧のとおり島の全周が断崖絶壁で囲まれている



もちろんやりますGPS航跡紹介。
大東諸島には残念ながらFlightradar24のFeederがいないため、航跡を見られるのは貴重だ。

12/11 RAC847 OKA-KTD Bombardier DHC-8-401Q Dash 8 Cargo Combi
JA82RC

滑走路36から離陸
SIDはCHURA TWO DEPARTURE NANJO NORTH TRANSITION
すぐにレーダーベクターされてNANJOへ

V75エンルートを進み…

新型機Q400CCはRNP-APCHが実施可能
RNAV(GNSS) RWY03のIAFであるWHALEに向かっていたと思われるが
天候もよくキャンセルIFRを実施
その後は南大東島上空を通過して北大東空港の滑走路03へ


那覇空港からの離陸を3Dで

北大東空港の着陸を3Dで

隣に座っていた方は北大東小中学校の先生。本島から島に赴任されているとの事。
さきほど搭乗待合ロビーで一緒だった学生服の集団は、お隣の南大東中学校の生徒が修学旅行から帰って来たところだそうだ。

「島の中学生は、高校進学と同時に親元を離れて本島で暮らすんですよ。」なんて話を伺っていると「ハイ先生~、先に降りるヨ」と島の人たちから先生に次々と声がかかる。
小さな北大東島では先生も有名人だ。

この機体はその後南大東空港行になるが、機内からは全員が一旦降機し、ターミナルへ向かう。




到着ロビーには、今日お世話になる宿のスタッフがプレートを持ってお出迎え。空港から宿に向かうお客は…私だけ。

荷物を車に積み込んで貰うと「ちょっと屋上で飛行機の写真撮ってきてもいいですか?」なーんて、子供みたいにターミナル内を走り回ってアチコチ撮影。どーもスミマセン。

離陸まで飛行機を見ていたいが、この島には公共交通機関はナシ。この送迎車に乗らなければ、歩いて宿に向かうしかないのだ。


空港から車で5分ほど、今日の宿は「ハマユウ荘」。北大東島に宿は2件しかなく、ここハマユウ荘が島を代表する最も大きな宿。

早速部屋に荷物を投げ入れて、日没までのわずかな時間も惜しまず観光に出発。原付バイクで島を廻る。



まず目指すは西港

島には砂浜はなく、ほぼすべてが断崖絶壁に囲まれている

島での足はこの原付バイク

西港には燐鉱石貯蔵庫跡
その昔、この島はリンの採掘で栄えた


国標


堤防では地元のおじさんが釣り上げた「沖縄メジナ」を調理中
マグロもこの岸壁から釣ったことがあるそう

沖縄最東端の灯台「北大東島灯台」

灯台のすぐ脇にある第二大隊守備記念碑

壕への入口?


灯台から島の外周道路を少し走って、最初に来た西港へ。
西港のすぐ近くにある「西港公園」から夕日を見る。

私の島旅、晴れていれば必ず海岸線から夕日と朝日を見るのが定番。今日の夕日はどうかな…


と、そこへ地元のおじさんがやってきてご挨拶。島の情報をいろいろとアップデートさせていただく。

おじさん「ところで、どこから来たの?」
「富山県です」
おじさん「富山県!それはすごい!握手してください!!」
「???」

富山県がそんなに珍しいのかなぁなんて思っていると、富山県選出の衆議院議員・宮腰光寛さんが北大東島・南大東島の振興や農政にご尽力されているそう。その来島数がナント13回。

富山選出の国会議員が、富山から遠く離れた沖縄の、しかも離島の振興に力を入れておられて、島民からも愛されているなんてなんかいい話。
これからも故郷富山だけでなく、島のため、そして日本の為にご尽力ください。

さよなら太陽、また明日。

日没したため灯台が点灯

宿に戻り、シャワって夕食タイム。

吉田類的酒場放浪記といきたいトコロだが、この島には酒場がなく、僅かにある居酒屋も宿から離れている。そのため今回は宿の予約を1泊2食付とした。
夕食は居酒屋としても営業しているハマユウ荘のレストランで頂く。


ぜひとも島の新鮮な魚を…と追加注文したいところだが、波が高くて漁船が出られず魚が島にあがってないないそう。夕食の献立にも苦労されているのか、小皿のお刺身には北海道名産の「ホタテの刺身」が出ていた。
そんな体験もこの絶海の孤島ならでは。オリオンビールと共に美味しく頂く。

「泡盛をグラス、ロックで」と注文すると、ジョッキにタップリ注がれてドン
島ではこの量がデフォのようだ…

飲みきれないほどの泡盛に苦労しながらご馳走様。
ホテル内には展望台もあり、ちょっと強めの海風に吹かれながら月と星空を見る。


明日は北大東島の島内観光、そして午後にはいよいよアノ航空路線に搭乗だ。

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