2014年9月29日月曜日

2014年ひだエアパークスカイホリデー - 感動のグライダー体験搭乗と、室屋義秀氏による興奮の曲技飛行

岐阜県高山市郊外にある「飛騨エアパーク」
正式名称は「飛騨農道離着陸場」といい、800mの滑走路を持つ場外離着陸場です。

この飛騨エアパークで9月27日・28日に「2014年ひだエアパークスカイホリデー」が開催されました。



昨年は雨で中止となったこのスカイホリデー、今年は青空が広がる絶好の航空イベント日和になりました。
のんびりとした雰囲気の中で開門を待ち、まずは「グライダー・曳航機体験搭乗」に応募します。当選の権利を得られるのは16名。毎年狭き門ですが一応参加…。

その後、小牧基地から飛来の救難ヘリコプター「UH-60J」が到着。
この機体が所属する小牧基地・救難教育隊は、救難に必要な教育・訓練を主に行う部隊です。



恒例の部隊マークチェック
レッドクロスにとまる鷲が救助用スリングと、未来の救難隊員を表す“金の卵”を持つ
さて、そろそろグライダー・曳航機体験搭乗の抽選が行われますので抽選会場へ。


…なんと!見事当選!
しかもグライダーに搭乗できるとあって、のんびりムードが一転朝から興奮モードに!
何度か軽飛行機には搭乗したことがありますが、滑空機は初体験♪

その「グライダー体験飛行」の様子を写真でご紹介します。

次々とグライダー(滑空機)が曳航機に牽かれて上空へ向かう

私が搭乗するのはこの「ELAN DG-505 Orion 」(JA505G)
もちろん動力はなく、複座式の滑空機だ

上空まで連れて行ってくれる曳航機は「Christen Husky A-1」(JA4083)

いよいよ搭乗
滑走路の標高は約2400フィートを示している

前方に曳航機がスタンバイし、牽引ロープが繋がれる

いよいよ離陸

前方には曳航機の姿

高山市上空をゆっくりと上昇

高山駅上空

とここで曳航機からリリース

動力を持たないグライダーからは、風切音しか聞こえてこない


飛騨エアパークを上空から見る

滑空中の時速は約95km/h、高度は約4000フィート

先行して離陸していたグライダーとすれ違う
主翼の先に見えるのが、前日27日に噴火した御嶽山周辺
雲もあり、噴煙は確認できなかった

いよいよ着陸
滑走路10のライトベースに入り…

ターニングファイナル


着陸
あっという間の15分間

本日の搭乗機とパイロットさん
ありがとうございました!

風切音しか聞こえてこないグライダーによる飛行はとても快適で静か。まさに風を感じて飛んでいるという感覚です。
人生初のグライダー搭乗は最高のフライトでした。ありがとうございました。

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さて時刻は午後。

いよいよ午後のメインイベント、室屋義秀さんによる曲技飛行展示が行われます。

曲技飛行に使用される機体は「Extra 300S」(JA11DB)

この飛行の様子は動画でご覧ください!




室屋さんのフライトを見るのはこれが3度目。このキレがたまりません!







と、今回はグライダー搭乗UH-60Jの飛来、そして室屋義秀さんによる華麗なアクロバット飛行と、内容盛り沢山のスカイホリデーとなりました。

以上、「2014年ひだエアパークスカイホリデー」イベントレポートでした。

2014年9月8日月曜日

遂に撮った! 富山県警ヘリ「つるぎ」(JA6769)の吊り上げ救助訓練動画を公開 - 平成26年度富山県総合防災訓練

9月7日に黒部市・入善町・朝日町で実施された「平成26年度富山県総合防災訓練」において、富山県警察航空隊・県警ヘリコプター「つるぎ」(JA6769)による吊り上げ救助訓練が展示されました。


この9月7日は富山の航空ファンにとって重要な日。同日午前にソラシドエア(スカイネットアジア航空)のチャーター便が初めて富山空港に飛来する日でした。

しかし当チャンネルはソラシドエアではなく、この「つるぎ」の訓練展示の収録を選択。
この「つるぎ」による訓練展示はとても貴重で、そしてこれが最後のチャンスとなる可能性があったからです。


まずはその救助訓練の様子を動画でご覧ください。





- Flight Data -
Date: Sep 7, 2014
Airline: Toyama Police Aviation 富山県警察航空隊
Aircraft: Agusta A109K2 "Tsurugi" つるぎ
Registration No.: JA6769


当チャンネルでは初の収録となった「つるぎ」による「吊り上げ救助訓練」を写真で振り返ってみましょう。

訓練の想定「魚津断層帯を震源とする震度7の地震が発生、高層建物から逃げ遅れた要救助者を同建物屋上からホイスト(吊り上げ装置)にて救助する。」というものでした。

黒部総合公園内にある遊具を高層建物屋上と設定し、県警ヘリ「つるぎ」が南側より進入してきます。

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
サイレンを吹鳴しながら、つるぎが上空に到着
ピンクの遊具を高層建物屋上として設定

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
まずは隊員がヘリからホイストを使用して降下

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
今回は「サーバイバースリング」を使用し、要救助者単独での吊り上げが行われた

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
要救助者をヘリに収容

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
続いて隊員がホイストで機体へ
金具の接続を確認し…

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
隊員が再びヘリに

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役
救助完了

機種は「Agusta A109K2」。現在国内で唯一活躍する機種で、平成8年に先代の「ベル206L3」からバトンを受け継いだ二代目つるぎです。

そんな「つるぎ」による貴重かつ最後のチャンスとなる訓練展示を収録することが出来ました。


では、なぜこの「つるぎ」の救助訓練展示が貴重で、最後のチャンスなのでしょうか。

当チャンネルではすっかりお馴染みの富山県消防防災ヘリ「とやま」(JA6768)は年数回の広報展示訓練が行われますが、この県警ヘリ「つるぎ」に関して広報展示訓練等は皆無。
出動のほとんどが実際の警らなどの警察活動や山岳地域を含む県内各地での捜索・救助ですので、その活動を間近で見られる機会はほとんどありませんでした。

そのため当チャンネルで公開している「つるぎ」の動画は2本のみ。富山空港へ着陸する場面を偶然撮影できた時のもので、訓練展示の動画はありません。


そしてこの機体「JA6769」は2014年がラストイヤー。平成26年度内の退役が決定しています。
JA6769の活動を退役までに記録したいと思っていましたが、今回の訓練展示でその勇姿を初めて撮影することが出来ました。

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つるぎ退役の時は刻一刻と近づいています。消防防災ヘリ「とやま」とともに永く富山県を空から見守ってきたこのJA6769が、事件・事故のない穏やかな日々とともにその時を迎えてくれればと思います。

富山県総合防災訓練 JA6769 富山県警察 つるぎ 県警ヘリ ヘリコプター 退役


以上、富山県警航空隊「つるぎ」の吊り上げ救助訓練展示動画のご紹介でした。