2016年3月31日木曜日

国産初のジェット旅客機「MRJ」が能登空港で試験飛行を実施 - ローアプローチ試験飛行動画を公開

国産初のジェット旅客機「MRJ」
開発・製造拠点である愛知・県営名古屋空港では日々試験飛行が行われています。

そのMRJが3月31日午前、「能登空港」に飛来し試験飛行を行いました。


当チャンネルではその試験飛行の様子をキャッチ!
まずはその飛行の様子を動画でご覧ください。




- Flight Data -
Date: Mar 31, 2016
Airline: Mitsubishi Aircraft Corporation
Aircraft: Mitsubishi MRJ90STD
Registration No.: JA21MJ
Flight No.: VFR
Runway: 25
METAR: RJNW 310100Z 19004KT 120V250 CAVOK 14/M03 Q1019
RJNW 310200Z 20005KT CAVOK 15/M02 Q1019


美しい機体!美しい飛行!
MRJは当チャンネル初登場。飛行している様子は初めて見ましたが、その静かさにビックリ!


それでは動画を写真で振り返ってみましょう。

今回の試験では13回のローアプローチを実施。
動画ではその中から計4回のローアプローチを収録しています。

MRJの試験飛行が行われた「能登空港」

MRJがトラフィックパターンを周回しながら滑走路へ
滑走路上で着陸せずに低空を飛行・通過する「ローアプローチ」を実施

着陸ギアを格納した状態で飛行

ローアプローチ後は再びトラフィックパターンを周回


再びローアプローチで進入


尾翼の先から伸びるヒモの先には…

スタティック・プレッシャー・コーンと呼ばれる気圧計測機器(写真右端)が長くのびている

MRJが飛行するその下には…

日本航空学園・能登空港キャンパスで教材として余生を過ごす2機のYS-11
日本初の国産旅客機と、日本初の国産ジェット旅客機が同時に見られる貴重な場面




最後は着陸ギアを下げた状態でのローアプローチ


格納時のローアプローチと比べると若干だが音が大きい

試験終了、名古屋空港へ


さて、事前の報道によると今回の試験飛行では「タワー・フライバイ」と呼ばれる高度測定法による飛行が実施されたものと思われます。

NASA資料より引用


上記図のように、飛行する航空機を外部から計測し、その角度と距離から割り出される高度と、機上で示される高度との誤差を調べていたと思われます。(測定員はターミナルビルに居た模様?)

今回の試験飛行が行われる前週の3月24日、JAXAの試験機「飛翔(JA68CE)」が能登空港に飛来し、同様のローアプローチを行っていた模様です。
事前に飛翔がこの測定法を実施して、その有効性を確認したものと思われます。


---

着々と試験が行われる、国産初のジェット旅客機「MRJ」。試験飛行は日本国内のほか、年内にはアメリカでの試験も行われる模様です。

当チャンネルでは今後もMRJの飛行を追いかけていきたいと思います。

以上、MRJによる能登空港・試験飛行動画レポートでした。

2016年3月14日月曜日

YS-11とMRJのコラボも! 航空自衛隊「小牧基地 オープンベース 2016」写真レポート

2016年3月13日。愛知県にある航空自衛隊・小牧基地にて「小牧基地 オープンベース 2016」が開催されました。

昨年初めて同基地を訪れ(前回のレポートはこちら)、今回が2回目の参加です。
今回は写真を中心にこのオープンベースの様子をレポートします。


---

3月13日朝8時、愛知県小牧市にある「航空自衛隊・小牧基地」に到着。既に開門済みの基地内を進みます。


今回のお目当ては空中給油機「KC-767」の機内展示。

この小牧基地には空中給油機を運用する404飛行隊があり、このボーイング767-200をベースとした4機を運用しています。そしてオープンベースではこの空中給油機の中を見ることができます。
さっそく展示列に並びます。


特徴はオシリにある棒状の給油口「BOOM」

空中でこのBOOMが下がり、給油を受ける機体が接続される


いよいよ搭乗
今回搭乗できる機体は旅客型の07-3604号機
メインキャビンへの貨物搭載スペースもある

コックピットはチラ見せ

BOOMオペレーター席
外のカメラでBOOMと機体を映し出し操作する

座席がズラリ
隊員輸送の他、万一の邦人輸送などでも使用される

一般的な旅客機と異なり、シートベルトは3点式


座席にテーブルもありますが…右側は故障中



尾翼にはお馬のマーク

YouTube防衛省動画チャンネルでは、このKC-767による給油動画が公開されています。給油パイプが伸びる様子などはこちらでどうぞ。


ブルーインパルス・日高隊長がファンサービス中
今日の展示飛行よろしくお願いします

ブルーインパルスパイロットによるサイン会の上空には
C130輸送機によるフォーメーション飛行

小牧基地空輸ターミナルも一般開放

空輸ターミナルのソラリーには、本日の展示飛行スケジュール

会場では一連のフライトを災害派遣展示として披露


小牧基地にある「救難教育隊」の部隊マーク
抱えているのは未来の救難隊員となる金の卵
訓練が厳しすぎて割れてる?

先ほどの空中給油機とF-2戦闘機による空中給油デモ
本来であれば、先ほどのBOOMと機体がこの位置で接続される

こちらはC130とUH-60による空中給油模擬飛行

愛知県防災ヘリ展示は…実出動で展示キャンセルとなり緊急出動!

救難ヘリコプターUH-60Jによる救難展示
すばやく降下し…

要救助者をホイストにて救出 



CH-47による空中放水デモ

航空自衛隊の消防車が緊急走行!
放水デモを実施

前日12日路線デビューのJA10FJ「シルバー」が到着

先ほどまで展示飛行を行っていたC130のお尻から出てきたのは…

岡崎市消防本部の全地形対応車「レッドサラマンダー」

エプロンでは機動走行を披露

ブルーインパルスとのコラボ!

時刻は11時40分。
お待ちかね、ブルーインパルスのクルー・パイロットが登場

昨年に引き続き、ブルーインパルスによる展示飛行が行われます。


準備OK

出発を待つ6機のブルーインパルス
…おやおや、3番機の様子がおかしいぞ

不具合発生により、急きょ予備機(右側・尾翼無番号)に乗り換えて再スタート


滑走路でモクモクチェック!

まずは4機が離陸


続いて2機が離陸

上空で6機が集合、正面から進入し…

着陸灯を点灯してのご挨拶、デルタダーティーローパス

続いて、スワンローパス


ポイントスターローパス



デルタ360


サクラ!…はちょっと雲と同化して見にくいかなぁ…

ラストは、オリジナルレベルキューピッド(ハート)
こちらも雲で見にくいけれども、心のこもったハートです

全機着陸しエプロンへ

1番機・前席の日高隊長は、今回が航空祭ラストフライト



隊長に花束贈呈
お疲れ様でした

フライト終了後、ファンサービスを行う6番機搭乗の山﨑さん

FDAの緑(JA04FJ)が合間を縫って訓練飛行
離陸後にはレベルランを実施

岐阜基地からは話題の黒ファントムが展示列線に

まだまだ頑張る、航空自衛隊のYS-11
まもなく出発の模様

おやおや、三菱の格納庫が開いてMRJがチラッと

と思ったら、ズルズルと引き出されて…

キャー、出発するYS-11とMRJがひとつの写真に!
そして…

離陸するYS-11とMRJのコラボが実現!
MRJが出てきたのは偶然か、それとも…



と、ここで時刻は15時。会場内では追い出し作戦が実施され、我々も基地を後にします。
今回も充実した時間を過ごすことが出来ました。自衛官の皆さん、お世話になりました。


以上、 「小牧基地 オープンベース 2016」写真レポートでした。