2019年6月9日の朝。おはようございます。
エアコンの温度調節がうまくいかず、途中何度か目を覚ましながら朝を迎える。
日の出はスルーしたけど、朝の散歩がてら近くの橋まで行って太陽の御姿拝見。
ホテルで朝食を頂いて今日も離島ターミナルへ。
途中石垣港には数隻の台湾旗や香港旗を掲げたヨット。聞くと台琉友好親善国際ヨットレースが6月13日に行われるのだとか。
神秘の島「パナリ島(新城島)」へ
今日の離島は「パナリ島(新城島)」。
八重山の離島群を思い浮かべて「パナリ?新城島??」とピンとこない方も多いかもしれないが、西表島と黒島の間にある「上地島」と「下地島」の2つの島の総称を「新城島」と呼び、八重山の方言で離れを意味する「パナリ島」とも呼ばれる島が本日の目的地。
今回はその中でも有人離島でもある「上地島」を訪問。ツアー会社によっては下地島のビーチのみを訪れるプランもあるので事前に確認を。
このパナリ島へ行くには安栄観光の高速フェリー「西表島・大原行」の船で向かい、途中で新城島上地港に臨時寄港。
新城行きの乗船券は安栄観光・八重山観光フェリーの乗船券販売窓口では直接購入出来ず、ツアー会社経由でないと乗船券を購入することは出来ない。(両社ともパナリ島ツアーの販売は行っている)
時刻は9時過ぎ、ツアー会社である「パナリ島観光」http://panari88.com/のスタッフさんと合流。
パナリ島へのツアーは数社が行っているが、この「パナリ島観光」のツアーでは島出身のスタッフによるガイドツアーが行われ、島内のツアー参加者向け専用施設も利用することができる。
八重山観光フェリーで販売されているツアーもこのパナリ島観光のもの。安栄観光もそうかな?
私の他に8名のグループが参加、シュノーケリングを楽しむために島へ向かわれるようだ。
夏季のツアー客のほとんどがシュノーケリングを目的としているそうだが、時々私のような「島マニア」なお客もいるとか。
「今日は時化ててシュノーケルは場所が限られるかもね」と、グループとスタッフさんの言葉が聞こえ、慌てて酔い止めを飲む。
まあ大丈夫だとは思いますけど念のため。
大原行きの船に乗船 |
去年12月にも乗船した同時刻の大原行き高速フェリーに乗船。
港を出ると…うわぁ結構揺れるなぁ。冬の航路ならまだしも、夏場でもこんなに揺れるの?
そして黒島の北西では乗客全員のお尻が一瞬空中に。地元の人からも思わず声が出ちゃうぐらいだから相当な揺れ。
ふー、酔い止め飲んでおいてよかったね。(汗)
相当な揺れの中を35分間 ようやく新城島(上地島)に到着 |
「新城島に到着です。大原行きの方はこのままご乗船しお待ちください」
航路にはない新城島への寄港に、西表島に向かう観光客が不思議そうな顔をしながら降りる我々を見つめている。
島へは我々ツアー参加者・スタッフのほか島民の皆さんなど約20名ほどが下船。
島に住んでいる人は数名で、現在は石垣などに住む元島民の皆さんが休みの日などにこうして自宅の手入れに来るのだとか。
新城島・上地港に到着 |
上地港から集落に入るところに、「来島者へお願い」の看板がある。
新城島の入り口にある「来島者へお願い」 |
書かれている事はごく当たり前の事。
そしてこの島は実際に生活されている方がいらっしゃる島で、観光地化されている島ではない。
迷惑にならないよう礼節と注意を払って入島させていただく。
港からすぐに集落があり、その中にパナリ島観光の施設がある。
先述のとおり、シュノーケリンググループの8名は早速海に向かうようで、島観光・フリータイムコースは私1人。
モデルプランとして「島内散策+シュノーケル」と「島内散策+フリータイム」の2つのパターンが存在。ただその日のお客の要望によって柔軟にスケジュールが組まれる模様。
島の全体写真を見せてもらいながら「他の8名はすぐに海にご案内します。昼食後に参加者揃って島内散策へご案内するつもりなんですけど、それまでお客さん(私)はどうされますかねぇ…」とガイドさん。
地図を指さし「この島の南端まで行って下地島を見てみたいんですが…」と私から提案。
島民の皆さんの迷惑になるといけないので集落内の散策はガイドさんとともに午後から団体行動とし、その他の時間についてはどこへ行くかを明確にしてフリータイムとさせていただいた。
ガイドさんと別れ、まずは集落から南下し島の南端「浜崎」を目指す。
蝶や鳥、爬虫類もみられる道を南下 |
浜崎へ向け歩きだして数分、滑走路探検隊の特別拝観施設「新城ヘリポート(パナリヘリポート)」に到着。集落の南にある緊急用ヘリポートだ。
新城ヘリポート(パナリヘリポート) この上地島にのみあり、下地島にはない模様 |
これで八重山の離島にあるすべてのヘリポート(黒島※/竹富/西表(大原・上原)/小浜/鳩間/新城)を訪問。
この新城ヘリポートへの訪問は他のヘリポートに比べてチョットだけ大変ですかね。
…って黒島自体へは既に訪問済みなんだけど、肝心の黒島ヘリポートは自転車で横を通っただけでその存在に気づかず…。再訪問して押さえないと滑走路探検隊失格でしょうかぁ…。
離島名物?破けたウインドソックス |
新城ヘリポートはヤギの楽園 |
パパイヤの木も道端に |
浜崎近くにある消火栓 上地島と下地島の間を海底送水管が通っている |
集落から歩いて20分ほどで上地島の南端「浜崎」に到着。
当然ながら誰もいないプライベートビーチ。
海を挟んで見える島が「下地島」 |
海岸線には獲物を求めるキョウジョシギの姿 |
風の弱まる瞬間を狙ってドローンで空撮。
下地島 牧場があり現在は無人?管理者がたまに来る? 昔は小学校もあったそう |
上地島(下)と下地島(右上)の間には海中送水管が通っている |
上地島 右上に見えるのは黒島 |
島の西側には砂浜が続いている |
来た道を再び20分かけて集落へ |
集落内はとてもきれいに整備されている |
上地小中学校跡の碑 1975年に廃校となった |
パナリ島観光のベースに戻って昼食。ツアーにはお弁当も含まれ、マグロの刺身も分けていただきました。
ガイドさんと一緒にお弁当を食べながら島の情報をアップデート。
夏季はシュノーケリングを目的にしたお客さんが中心だが、私のような島めぐりを目的とした人もいらっしゃるとか。冬季はむしろそのようなお客が中心だけど人が集まらないことも。
最低催行人数は2名からなので、1名参加でも直前まで仮予約として受けるのであきらめずに電話してほしいとの事。またコースは1日のほか、半日コースや大原港発もある。
予約や当日集合の際には島での目的(シュノーケル・島めぐり)を明確にしたほうがよいかも。
パナリ島観光WEBサイト http://panari88.com/
庭には花がたくさん ブーゲンビリア |
フォロワーさんから御教示、 これはアデニウムかな(デザートローズ) |
メジロも数羽 リュウキュウメジロ? |
「午後も他の8名さんはシュノーケリングしたいって事なのでちょっと待っててくださいね」とガイドさん。
どうやら午後の島内散策は結局私ひとりだけのようだ。
グループを海まで案内してガイドさんと2人で島内集落散策スタート。
集落には37件の民家があるが、島に住む人はわずか。
ほとんどの島民が石垣本島などで生活し、時々島に戻ってきて家の手入れをしているそう。
「あ!アカショウビン!」
見るとアカショウビンと呼ばれる赤い渡り鳥の姿。
残念ながら写真は撮れなかったが、そーいや午前中のフリータイムにもこの鳥を見かけたかも。
行政通信用? 島内に携帯基地局はない |
タカニク(火番盛) |
タカニクの上で島を見渡す。
昔はジュゴン漁などでにぎわった島も、1975年に小学校が廃校になってからは子育てが出来なくなり島外への人口流出が始まったのだとか。
いまは大部分が茂っている島だが、所々にお墓なども残っているそう。昔は広く開拓されていたようで、かなり歴史の古い島のようだ。
遠くに見えるは西表島・大原地区 |
途中2か所の御嶽(お宮)の前を通過。鳥居の脇には立入禁止の看板。
「私)島の御嶽が立入禁止だっていうことは事前に調べてきました。見学不可の祭もあるとか…」
「ガイド)島では4回の祭があって大事な島の神事。いわゆる一般の観光客も来るイベント的な「お祭り」ではないので、一般の観光客はお祭り期間中に来られないんですよ。」
島外期間中はパナリ島観光さんのツアーも休止。
6月から9月まで毎月あるそうで、ツアーに参加したい場合は事前に確認を。
実際、訪問の翌週にも祭りが行われるそう。
集落内の道路や各家の庭など、とてもきれいに保たれている |
「人が少ない島の割に、島内がきれいだと思いませんか?」とガイドさん。
各家や庭内そして集落内の道路は驚くほどに綺麗で手入れがなされている。草が伸び放題…なんてことにはなっていない。
島外に住む皆さんが熱心に手入れをしている証拠だ。
郵便ポストもあり ただし消印は西表大原郵便局となる模様 |
島内に残る水溜跡 現在は海底送水管により水道が送られている |
モゾモゾ何かが動いていると思ったら…ヤドカリ大集合 |
港近くにあるクイヌバナ 昔は灯台として利用された |
クイヌバナから港方向を見る |
「港で釣りをしている人は昨日から泊っているうちのお客さん。ちょっと釣果見てきますかね」と港に向かいクーラーボックスを見せてもらう。
北の浜ではシュノーケリンググループが水中散策を満喫中。
ボックス内は大漁 釣果の主は石垣島に仕事で滞在中、 この島の釣果に惚れて2度目の来島だそう |
時刻は14時。帰りの船までまだ2時間ほど時間があるので再びフリータイムにさせていただく。
「黒島が見える島の東側に出る道があるので、そこへ行ってみてはいかがですか?」とガイドさんにご提案いただき、船の時間を再確認して島の東側へ。
事前に想定していなかったポイントなだけに足取りも軽い。
東海岸に続く道をひたすら歩く |
島の東側に到着 水平線上に見えるのが黒島 |
ビーチとは呼べないほどの小さな浅瀬があるのみ |
岩礁の先には… |
エリグロアジサシ |
来た道を戻り再び港へ。
港の北側がシュノーケルポイント |
上空から島の北西側の海岸線を見る |
港と集落を上空から。とても青くて美しいパナリの海 右上に見える島が下地島 |
パナリ島探検GPSログ 事前に予習していたポイントの訪問に加え、東海岸へも訪問することが出来た |
まもなく船の時間。
30分前ぐらいから港にある東屋には島の住民のみなさんも集まりだして帰り支度。この日は3組ほどの元島民の方が船で帰られるご様子で、皆さん家の掃除をされていたそう。綺麗な島の風景は元島民の皆さんが熱心に手入れしているからだ。
神秘の島と呼ばれるパナリ島(新城島・上地島)のツアーもこれで終了。
巷のガイドブックでは当然紹介されておらず、ネット上の口コミや旅ブログも少ない島だったが、とても美しい島でパナリ島観光のスタッフさんたち(ご家族)には大変親切にしていただいた。
ただ再度申し上げるが、この島が他の八重山の離島と違うのは「観光地化された島」ではないという事。我々のような観光客は決して迷惑にならぬよう、礼節をもって静かに訪問することを心掛けたい。
当然ながら自動販売機や売店もないので、十分な水分補給用飲料の持ち込みを忘れずに。そしてゴミは持ち帰りましょう。
あ!そうそう!これにて八重山地区にある有人離島はすべて訪問となりました!
(石垣島・竹富島・黒島・小浜島・波照間島・西表島・鳩間島・新城島(上地島))
…確か由布島には誰も住んでないそうだし、パナリの下地島も管理人が時々来る…まあとにかく全部制覇!
安栄観光の定期船が新城島・上地港に臨時寄港 |
上地港を出発 船は西表島・大原港へ向かい、そこから石垣島に戻る |
石垣港には海上保安庁の大型巡視船の姿 |
帰り道、ロウニンアジを釣り上げた兄ちゃんに遭遇! 超巨大!! |
ホテルに戻って簡単に帰りの荷支度を済ませ、毎度の酒場放浪へ。
ビールビール泡盛泡盛。
カウンターで隣に座った千葉から来たカップル。今日は竹富島を散策してきたそう。
先日富山にも来たそうでブラックラーメン食べたとか。
そんな真っ黒いラーメンを富山県民は食べないって。俺は食べるけども。
そんなお二人の仕事は…あらそうなのね。
え!マジデ!?ほんとにほんと?希望を胸に、今日の夢で見たことにするYO。
締めの酒はスクリュードライバーのライム添えにすればよかったな。こまったな。()
宿に戻ってバタンキュー。明日は八重山最終日。
早朝の日の出ツアーは…中止でいいかな。
(6月10日編につづく)
スポンサーリンク
0 件のコメント:
コメントを投稿