2018年12月17日月曜日

回想 沖縄・八重山の旅2018(12月11日)【4日目 - 西表島・浦内川トレッキング/石垣島酒場放浪編】

(回想 沖縄・八重山の旅2018(12月10日)【3日目 - 初めての西表島訪問編】はこちら)


西表島・浦内川トレッキング
カンピレーの滝・マリュドゥの滝を目指す



2018年12月11日、西表島の朝。おはようございます。


日の出ツアーと思って7時過ぎにビーチに出てみたけど…御姿は見えず。
日中はチラチラと日差しが出たり出なかったりの日になる感じ。

沖に見えるは鳩間島。今日行きたかったけどやっぱり船は欠航。また次回だね。


宿で朝食を頂いてチェックアウト。

「これからお仕事でしょ?」
と宿のおかあさん。
「いえいえ、今から浦内川に遊びに行ってきますよ。」
すると食事してる宿の家族全員が「ええっ、仕事で来たんじゃないんですか?!」ってスーツ着てる訳でもないのに、どんな風に見られてるのかしら。


車で10分ほどで「浦内川観光」に到着。
今日は島を流れる浦内川をボートで上流へ進み、そこから徒歩で2つの滝を目指すジャングルクルーズに参加。
予約不要で所要時間は3時間、お値段1800円。




冬季は1日7便
始発の便に乗船し上流へ向かう

第一便の乗客は30人ちょい?
ほどほどの乗客数になった船で上流へ。
途中何度か速度を落としながら観光案内も行われる。



案内はまずマングローブを構成する木々の説明から始まる

水辺にはヒルギのマングローブ群が幹を伸ばしている


サギがお食事中


途中シロハラクイナを発見
道路沿いにもよく出没する鳥だがなかなか撮影のチャンスがない


上流に進むにつれマングローブは姿を消し、シダ類が多くなる


出発から30分、上流船着場に到着。

現在10時、ここで集合時間「12時」を確認し船を降りる。
もちろんこのまま折り返すことも可能。でもせっかくだから滝見にいこうね。



ここから往復5km弱のトレッキング開始。
まずは徒歩30分でマリュドゥの滝を見る展望台を目指し、さらに徒歩15分でカンピレーの滝を目指す。
いま10時で集合が12時だから…あんまりノンビリしている暇はないかも。レッツゴー!

トレッキングコースはそれほど勾配はない
ぬかるみもあり乗船前に無料で長靴も借りられる

いくつかの小滝を通って…

熱帯雨林っぽい植物を見ながら…

展望台に到着
手前がマリュドゥの滝、右奥に見えるのがカンピレーの滝

マリュドゥの滝は日本の滝100選にも選ばれている
滝の近くまで行ける遊歩道は現在立入禁止

ここまで30分。もちろんここで折り返してもいいが、さらに15分歩いてカンピレーの滝を目指す。
とりあえず一息ついて…ハイ出発。ちょっと汗ばむね。

展望台から先は道も狭くなる


小川もいくつか渡って…

徒歩15分、カンピレーの滝に到着!
スタート地点からはかなり遠い。

カンピレーの滝に到着
遠かったねー


丸い穴がたくさん
長い年月をかけ水流と小石が穴を大きくしてきたと思われる

さんぴん茶のペットボトルに口をつけて、朝スーパーで買ってきたお菓子を…って時計を見ると11時。
ここから船着場まで徒歩45分かかるからそろそろ戻らないとダメじゃん。

お菓子には手を付けずに、来た道をひたすら戻ります。遠ぉー。

来た道をひたすら戻ること45分

船着場に近づいた頃、作業員の方々が金属製の手すりや柱を運んでいる。

「マリュドゥの滝のところ立ち入り禁止になってたでしょ、あそこの手すりを直してるんですよ。俺たちが足で運びます、ここから…2kmかな。」

確かに川に降りる階段はトラロープで立ち入り禁止になっていた。
歩くだけでも大変なのにご苦労様です。お給料出ますから安心してください。


カゴや背負子に乗せて2km先まで運ぶ


11時50分に船着場に到着。
同じ船で来た人も続々と折り返してきて一様に「疲れたー」と飲料を口に運んでいる。

そしてほどなくしてお迎えの船が到着。
別の15人ほどのパーティーでは歩けなくなった高齢男性をガイドが背負って船に到着。
体力に自信のない人はもう少し時間を取ったほうがよいかもね。




往路は左岸を、復路は右岸を見ながら下流を目指す。

するとカンムリワシが船といっしょにランデブー。かなり長い時間その飛行を見せてくれた。時々水面を低空飛行して魚を…ってキャッチの瞬間は見られず。
国の特別天然記念物・絶滅危惧種に出会える西表島。いいじゃなーい。

しばらくカンムリワシが船とランデブー










修学旅行の生徒たちがカヌーで川面へ

上流船着場から往路同様30分で到着、時刻は12時30分。お世話になりました。

さてここでも役に立ちますGPSロガーによるトレッキングログ。
今回のルートをチェック。

コース全体(往路)

乗船場から上流船着場までは30分の船旅、約6.5kmほど
この日の沿岸は風が強かったが揺れもほとんどないので船酔いの心配もない
最高速度は時速23km/h前後

上流船着場から最終目的地カンピレーの滝までのコースを見る
ログによると約2.5km、高低差はおおよそ60mほど
展望台まで30分、そこからカンピレーの滝まで15分
全体としてそれほど極端な登り下りはない

展望台からマリュドゥの滝・カンピレーの滝を見る
ここからカンピレーの滝までのコースは若干歩きにくかった

今回のトレッキングを振り返ると、出発から終了まで3時間(うち上流船着場から滝への往復2時間)のモデルコースでは時間僅少で、滝を見ながらのんびり…ってことは出来ない感じ。写真撮って「ハイ帰りましょう!」ではちと寂しいかな。

帰りの船に乗る時間は上流船着場で申告することで変更も出来るので、所定より30分後または1時間後の船を選択し、全体の所要時間を3時間30分または4時間としたほうがさらに楽しめると思う。当然だが必ず水分と若干の食糧は携帯しよう。

コースとしては西表島らしい動植物や景勝地を見られるのでオススメ。
「でもトレッキングはちょっと…」と言う人は、往復の船のみの乗船も可能なのでぜひ検討してみてほしい。


2時間近く歩いたのでハラペコ
上原港近くの食堂でランチ




海中道路からは「ピナイサーラの滝」が見える
もちろんツアーやトレッキングで行くことも可能


大見謝ロードパークからの眺め

沖縄で稲作を見るとテンションが上がる農家の息子

東部地区に差し掛かるところに「西表野生生物保護センター」がある。
ここはイリオモテヤマネコを中心に島の希少生物の保護を行う傍ら、広報室ではイリオモテヤマネコの剥製なども見ることが出来る環境省の施設だ。

入館無料、さっそく展示を拝見する。



ようやくお姿拝見、イリオモテヤマネコの剥製
イエネコとだいたい同じ大きさかな

骨格標本も展示

ヤマネコのほか西表島で見られる希少動物も展示

「島にいるヤマネコはだんだん減ってきて、現在は100匹前後と考えられています。ここ西表島では緊急ダイヤルを設置して事故にあったヤマネコを発見した場合は通報してもらい、ここで治療や野生復帰を目指してます。」

島外からペットを島に入れる際の注意事項などもあるそう。イエネコと喧嘩しちゃうかもしれないしね。

「今年は既に8件のヤマネコが交通事故にあっています。ペースとしては史上最悪に並ぶ感じですかねぇ…」

車がなけりゃ事故もないんだろうけど、島の人が生活するためには車も必要だしね。
観光客の運転するレンタカーによる事故も多いそうで、来島者は注意して走行してほしいとの事。

西表島での「ヤマネコ100匹しかいなくて困る」っていうのもわかるが、他の地域での「野良猫100匹いて困る」っていうのもよく聞く話。どっちも同じ「困った」なれど方向は真逆。

人間に出来ることは猫を捨てない、スピード出さない。安全運転でお願いします。


後良橋ロードパークから後良川を見る

古見のサキシマスオウノ木群落では薄ーくレインボーが出た

仲間川

見るトコ、ソコ
竹富町大原分団車庫

東部地区の大原港に到着。レンタカーを返却して乗船場へ。
西宮から来た修学旅行生は臨時のフェリーで帰るみたい。

あ、そーいや由布島行けなかった。また今度ね。




オモテ、もやい取れー

島民の生活物資や荷物が次々と運び込まれる


1泊2日の西表島の旅はここまで。

八重山の旅を始めて以来「島も大きくて攻略しにくそうだな…」という先入観から後回しにしてきた西表島だったが、実際に足を運んでみると見どころは特に西部地区に多くあるため、今回は上原に宿を構えることで効率よく周回することができた。
今回は1泊2日としたが、目的地を設定して島に向かえば石垣島から日帰りでも十分楽しめると思う。上原航路欠航の心配が少ない冬季以外であれば尚更よいだろう。

実をいうと今回西表島を選択した理由はもう一つある。それは世界遺産への登録スケジュールだ。
残念ながら今年6月には推薦書をいったん取り下げることになったが、来年までに再申請が行われる予定。早ければ2020年に登録となる可能性がある。

当然、世界遺産登録となればこれまで以上に観光客が押し寄せるだろうし、入域規制も行われる可能性もある。登録されるその前に…というのは私のわがままだが、今回は残る未訪問の島のうち、気象条件もあり西表島への旅となった。

荒れる航路なれど、疲れてて船酔いナシ

海保の大型巡視船が勢ぞろい
目指すは尖閣諸島周辺海域


次回の旅の参考にと各フェリー会社のカウンターをまわって情報収集。コインロッカーから荷物を取り出してホテルにチェックイン。
すぐさまレンタカーを受け取って日の入りツアーに向かうも、雲多めで中止。
毎度のサンエーで買い物して宿に戻る。

日の入りツアーは雨雲が多くて中止

こちらは元気なイシガキジマイエネコ

シャワったところで今宵も吉田類的石垣島酒場放浪記。

…って誰も外歩いてないよ。ホテルの隣の居酒屋もだーれもお客がいない。

とりあえず繁華街を歩いていると賑やかな一角を発見。
あ、ここ去年も来たよ。


お店の兄さんも見覚えがある。あ、フロアで働くお姉さんも。
誘われるまま着席して駆けつけ一杯。しばらく一人で飲んでいるとカウンターはすぐに満席に。

そのうち話の輪が広がって知らない兄ちゃん2人と私の3人で島旅トークが始まる。

一人は島を転々とめぐる仕事をしているという30代。
「ほとんど島専門に仕事してます。石垣も南大東もそれから五島列島にトカラも…
ってそんな仕事何よ…ははーん通信関係だな?
「なんでわかるんすか!」

もう一人はアジアをLCCで周遊してきて沖縄に寄って、これから南米に行くっていう見た目バックパッカーぽくない30代の兄ちゃん。
「コンビニ行こうと思ったらここがあまりにも賑やかで1杯だけって思って…」
大丈夫、ここにしか客いないから…って既に3杯目じゃんか。


島めぐり業務の兄ちゃんは仕事で飛行機乗りすぎて当然ANAのダイヤモンド会員。仕事で乗りまくりダイヤな人ってやっぱりいるんだね。「自分も家族もマイルで旅行しまくり、今度ハワイ行くっすよ」。うらやまー。そんな兄ちゃんにマイルに関するレクをしたりしてもらったり。

バックパッカーの兄ちゃんは香港やらインドネシアやらを周回し、その後沖縄に来ての感想が「初沖縄ですけど、なんだかハマりそうな予感すねぇ」
そうなのよ、私も20代の頃は海外旅行がメインだったけど、だんだんと沖縄メインになってくるから。

知らないもの同士が島の話でかれこれ4時間弱。
あっという間にラストオーダーになってそれぞれの宿に。みんな気を付けて旅を続けてね。


宿に帰ってバタンキュー。
明日は小松空港に向けて帰路につく予定だけど、飛行機の出発時間まで石垣島を周る予定。

そして今夜も星空はおあずけ。
また次の八重山の夜空で逢いましょう。


(12月12日編に続く…)
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