2015年8月23日日曜日

「富山県ドクターヘリ」運航開始 - 富山県専用機 AW109SP “JA10YM”による実地訓練動画を公開

2015年8月24日より運航が開始される「富山県ドクターヘリ」

これまでにも当チャンネルでは、予備機AW109Power 「JA02KG」による運航前実地訓練動画をはじめ、キックオフイベント動画などを公開。ブログでもお伝えしました。
そして8月15日には富山県専用機となるAW109SP 「JA10YM」が富山に到着。そして8月17日から県内各地で行われた県内各消防と富山県専用機「JA10YM」による訓練動画を公開しています。


そんな専用機「JA10YM」による実地訓練動画をご紹介します。

富山県ドクターヘリ専用機 AW109SP 「JA10YM」 高岡市消防本部 運航前実地訓練 [TOYAMA Doctor-Heli Training] 2015.8.17





富山県ドクターヘリ専用機 AW109SP 「JA10YM」 氷見市消防本部 運航前実地訓練 [TOYAMA Doctor-Heli Training] 2015.8.19






富山県ドクターヘリ専用機 AW109SP 「JA10YM」 富山市消防局 運航前実地訓練 [TOYAMA Doctor-Heli Training] 2015.8.22





高岡で行われた訓練は雨の中での離着陸となり、雨粒を吹き飛ばす豪快な飛行が見られました。
ドクターヘリの運航は日中かつ有視界飛行状態で行われますが、雨天の場合でもそれら飛行条件が整えば運航されます。この日の気象条件としてはギリギリの状態でしたが、貴重な雨天での訓練シーンを見る事ができました。

この富山県ドクターヘリ専用機であるAW109SP、特に愛称などは命名されてないのですが、この登録番号「JA10YM」に秘密が。
「と(10)や(Y)ま(M)」のキーワードが隠れていますヨ。



そして富山・八尾で行われた訓練では機内見学する機会を頂きましたので、その様子を写真で紹介します。

AW109SP JA10YM


主要な計器類がグラスコックピット化された操縦席

予備機のAW109Powerよりも、ひとまわり大きな機体
機体後部のドアも大きくなっている



ドアが大きくなり、予備機と比べて患者の搬入搬出が容易になった

アスクレピオスの杖が描かれた「スター・オブ・ライフ」


富山県内・高山地域の各消防本部との訓練も終わり、いよいよ実運航に入る

富山の空での活躍が期待される新しいヘリコプター「富山県ドクターヘリ」
富山県と飛騨・高山地域での救急・救命医療のさらなる発展に貢献してくれるものと思います。


当チャンネルでは今後もドクターヘリをはじめ、富山で活躍するヘリコプターに注目していきます。

以上、富山県ドクターヘリ「JA10YM」実地訓練レポートでした。

2015年7月20日月曜日

まもなく運航開始 - 「富山県ドクターヘリ・キックオフイベント」

富山県が岐阜県と共同で運航を開始する「富山県ドクターヘリ」

前回、当チャンネルブログでは「運航開始前実地訓練」の様子をお届けしました。
「富山県ドクターヘリ」訓練運航開始 - 射水市消防本部と運航前実地訓練を実施
その後も連日運航前実地訓練が行われています。

そして今回、8月下旬の本格運航開始を前にドクターヘリの内覧会「キックオフイベント」が富山県広域消防防災センターで実施されました。イベントはドクターヘリの着陸から始まり、オープニングセレモニー・基調講演・内覧会・ドクターヘリ離陸で構成・実施され、多くの見学者が集まりました。

当チャンネルでもその内覧会の様子を収録!
まずは動画でご覧ください。

[富山県ドクターヘリ・キックオフイベント] TOYAMA Doctor-Heli Agusta A109E Power JA02KG LANDING & TAKE-OFF 2015.7.19




それでは写真で振り返りましょう。

ドクターヘリが開場に進入

ヘリから降機する人は石井富山県知事 

県のマスコット「きときと君」も参加 

囲み取材中の県知事とドクターヘリ

県知事と鹿児島国際航空の榎田和也さん
鹿児島国際航空の専務さんであり、ドクターヘリの操縦士でもある


患者搬入・搬出のデモンストレーション

クルーユニフォームには「All for Toyama」の文字

こちらはエアー式担架での患者搬入デモ(動画収録)


機体にはドクターヘリのロゴと医療の象徴「アスクレピオスの杖」
ドクターヘリのデザインは「救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)」共通のもの

16時過ぎ、ドクターヘリが離陸
クルーの皆さんからも手を振ってご挨拶

離脱したかと思ったらそのまま引き返して…

ローパスしてお別れのご挨拶
AW109 Powerの高速性能を披露

なお、富山県ドクターヘリの運航はこの機体(JA02KG)ではなく、同シリーズの「AW109 Grand New (AW109 SP) JA10YM」が主務機として投入される予定です。この機体より大きなモデルとなります。


富山県と岐阜・飛騨地方の救急・救命の一翼を担う富山県ドクターヘリ。今回はドクターヘリを間近で見られる貴重な機会となりました。

消防防災ヘリ「とやま」、富山県警察ヘリ「つるぎ」とともに、富山県を空から見守る新しい翼に今後も注目したいと思います。

以上、「富山県ドクターヘリ・キックオフイベント」レポートでした。



-訓練動画-

[救急車&ドクターヘリ] 富山県ドクターヘリ・射水市消防本部 運航前実地訓練 [TOYAMA Doctor-Heli Training] 2015.6.19


2015年7月10日金曜日

国土交通省航空局の飛行検査機「チェックスター3」が能登空港に飛来 - 代替ローカライザー開局検査を実施

2015年で開港12周年を迎えた能登空港(愛称:のと里山空港)。

その能登空港には無線着陸援助装置として「能登ILS(LOC・DME・GP)」が設置されていますが、今年はこれらの設備更新が予定されています。

その設備更新を前にして、代替施設となるローカライザーの設置工事が能登空港で進められていました。
今回当チャンネルではその代替施設「能登可搬型LOC25(ローカライザー)・能登可搬型LOC-DME25」の飛行検査の様子をキャッチ!
検査は国土交通省航空局・飛行検査センターの飛行検査航空機「チェックスター3(JA003G)」によって実施されました。

まずはその検査の様子を動画でご覧ください。





- Flight Data -
Date: Jun 10, 2015
Airline: 国土交通省 航空局 JCAB Japan Civil Aviation Bureau
Aircraft: Saab 2000
Registration No.: JA003G
Flight No.: VFR
Runway: 25
METAR: 
RJNW 100200Z 19004KT 140V240 9999 FEW025 SCT030 23/17 Q1010
RJNW 100300Z 24004KT 9999 FEW030 SCT040 24/17 Q1010


検査は6月上旬に実施され、計3日間行われた模様です。
今回の動画では検査最終日に実施された3回の「ローアプローチ」と着陸後の「モニターアライメント」の様子を収録しています。

それでは動画を写真で振り返りましょう。

能登空港の西側に設置されているローカライザー(右側・更新予定)と、代替ローカライザー(左側・検査対象施設)

検査対象の代替ローカライザー
左の局舎上部にはLOC-DMEのアンテナ(赤い棒)も見える

滑走路とローカライザーの間あるセオドライトを使って
地上検査官がチェックスターを誘導

今回はSAAB 2000(JA003G)が検査を担当
この日1回目のローアプローチを実施

続いて2回目のローアプローチ
右下に見える地上施設はILSを構成する「グライドスロープ(GP)」
このグライドスロープも更新対象施設だが、これの代替GPは設置しない

3回目のローアプローチ

検査対象のローカライザーは左側

4回目のアプローチではそのままランディングし…

滑走路端に移動して約10分ほど停止
地上での「モニターアライメント」と呼ばれる検査を実施

検査を終えてエプロンに駐機
機体上部・下部等には無数のアンテナ群
奥に見える2機の機体は日本航空学園のYS-11

動画内ではローアプローチとモニターアライメント測定の様子のみ収録していますが、今回の飛行検査ではこれ以外にも「アークフライト」「レベルラン」なども実施されています。
(アークフライトとレベルランは映像化するのがちょっと難しい…)

  • ローアプローチ
    ローカライザーコースに向かって進入し、滑走路上を低空で飛行
  • アークフライト
    ローカライザーコースに直交して、一定高度を維持しつつ円弧状に飛行。数マイルから数十マイル先で行われます
  • レベルラン
    高度を一定に保ったまま、ローカライザーコース上を飛行
  • モニターアライメント
    滑走路末端に機体を停止させ、ローカライザーコースを左右に振り、地上側モニターの機能を検査

これらの飛行を繰り返しながら検査が行われます。


今回実施されたのは「開局検査」。そんな開局検査の検査項目を飛行検査業務処理規程より抜粋してみました(資料は古い可能性もあるので参考としてください…)
開局検査
航空保安施設等または飛行方式等の運用開始に先立ち、当該航空保安施設等または飛行方式等が所要の要件を満たすことを確認するために行う検査を言う
ローカライザーの検査項目は以下のように記載されています。
識別符号
コースとクリアランスの出力比
変調度
変調均等性
フェージング
コース巾
クリアランス
ハイアングルクリアランス
アライメント
ストラクチャー
偏波効果
カバレージ
監視装置
 1.コース巾及びクリアランス
 2.アライメント
 3.出力の減衰
予備装置

なんだかよく分からない難しい言葉が並んでいますが、ローカライザーに関わるすべての検査を実施するって事のようです(汗) このほかLOC-DMEの検査についてもあわせて行われた模様です。


そして検査終了から約1か月後の7月上旬には、能登ILSの運用休止と代替措置の詳細が発表されました。

※そんな人いないとは思いますが、以下について実際の飛行では使用しないでください。

代替LOCとLOC-DMEの一時運用詳細
ローカライザーコースはオフセット運用となる
備考欄には制限事項の記載がある

休止期間は平成27年8月20日から11月11日まで、形態は0.62度のオフセットローカライザーとなります。

備考欄には「Unusable beyond 8NM of the north sector between 020° and 035° from the center of LOC course」と記載されています。
「制限」が設定されていますので、もしかすると「制限付合格」なのかもしれません。

(※制限付合格-検査項目の一部について、許容基準を満足しない場合であって、原則として航空情報の発出により周知される当該施設等の利用上の制限を設けることによって航行の安全が確保されると認められるとき-飛行検査業務処理規程より抜粋)

そしてローカライザーコースがオフセットとなりましたので、IFである「NOPPY」とFAFである「NONOC」が代替施設運用中は若干ズレることになります。
能登空港唯一のSTARであるGORYU ARRIVALについても一時変更が実施されます。

位置通報点が一時変更となり、それに伴ってGORYU ARRIVALも一時変更となる


着陸進入方式について、代替運用期間中は「LOC Z RWY25」「LOC Y RWY25」が設定されます。
従来より設定されている「ILS Z RWY25」「ILS Y RWY25」はILSを構成するグライドスロープが停波・更新されるため使用できません。
もちろん「VOR RWY07/25」は能登ILSを使用しませんので、従来どおり利用できますヨ。

代替運用中に使用される「LOC Z RWY25」
CAT1の項目がなくなり、着陸条件がこれまでよりも厳しくなる
この他にLOC Y RWY25も設定される

CAT1での着陸が出来ませんので、DA200がMDH468となり、また視程もRVR/CMV550からカテゴリーDではRVR/CMV1600となります。

なお、2013年に富山空港で実施されたローカライザー更新では代替施設の設置が行われませんでしたので、飛行コースが独特な「VOR-Aアプローチ」が連日実施されたため住民から問い合わせが相次ぎ、ニュース番組等でも取り上げられました。

能登空港の場合は飛行コースがほとんど変わりませんので、そのような騒ぎになることもないでしょう。

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能登空港開港以来初めてとなる能登ILSの更新を前に、貴重な検査シーンをキャッチすることが出来ました。

当チャンネルではこのほかにもこの国土交通省航空局・飛行検査センター所属の飛行検査機「チェックスター」の動画を公開しています。

再生リスト:[JCAB CheckStar] 航空局 飛行検査機 "チェックスター[whitewing681]


以上、能登空港・代替ローカライザー飛行検査レポートでした。

2015年6月19日金曜日

「富山県ドクターヘリ」訓練運航開始 - 射水市消防本部と運航前実地訓練を実施

2015年夏季に富山県内で初めて運航される「ドクターヘリ」の本格運用開始を前に、富山県と岐阜県飛騨地域北部の各消防署との連携実地訓練が行われています。

当チャンネルでは今回、ドクターヘリ訓練機射水市消防本部との連携訓練の様子を収録しましたのでご紹介します。

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「富山県ドクターヘリ」のヘリコプター運航・整備は静岡エアコミュータと鹿児島国際航空による共同事業体により行われます。
運航前訓練では鹿児島国際航空が所有するAgusta社「A109E Power(JA02KG)」が使用されています。

2015年8月頃から本格運用が開始される予定で、機体はAgusta Westland社の「AW109SP(JA10YM)」が使用される計画です。(富山→とやま→10(とう)+YA+MA=10YM?)

まずは実際の訓練の様子を動画でご覧ください。






それでは写真で訓練を振り返ります。

訓練は射水市内の公園で実施。富山県立中央病院を離陸した機体が訓練会場に到着します。



まずは機体と搬入方法について説明が行われました。


実際の運航開始時には、AW109SP(JA10YM)が使用される予定

ドクターヘリの機体に描かれている蛇と杖は「アスクレピオスの杖」
医療のシンボルとして様々なところで用いられている

傷病者の搬入・搬出訓練では、実際の救急車が使用されました。
ヘリコプター横への進入手順の確認や、傷病者を運び入れる位置・方向などを実際に確認します。






続いて実機を使っての実働訓練に移ります。
ドクターヘリが一旦離陸し、再び訓練会場に進入します。

ドクターヘリが進入

着陸してエンジンカットと同時に救急車を機体横に据え付ける

ヘリ搬入前に、まずは医師と看護師が救急車に乗り込んで傷病者の診察・処置を行う

必要な処置を実施したのち、担架に乗せられた傷病者をヘリへと搬入

傷病者とともに医師と看護師がヘリに搭乗、救急車を移動させてすぐにエンジンスタート
地上では救急隊員が離陸の合図を送る

離陸し訓練終了


小雨がぱらつく中での訓練でしたが、約1時間30分の訓練が無事終了。
7月ごろまで富山県内と岐阜県飛騨地域北部の各消防署と合同で運航前訓練が実施されます。


富山を空から守る「富山県警察ヘリコプター“つるぎ”」「富山県消防防災ヘリ“とやま”」に加え、新たなへリコプターがこの夏に仲間入りします。

このドクターヘリ運航によって、これまでの救急活動に加えて、さらに多くの人の命が救われることを願っています。


以上、富山県ドクターヘリ運航前実地訓練レポートでした。